Schlenkサーベイ-Total Rigidity-その3
こんにちは!GiTaNです!
仕事がもりあがってきてしまい更新できませんでした!
引き続きSchlenkのサーベイを読んでいきます
今回は、いよいよNon-sqeezing theoremの紹介です
まずは、前回同様簡単な場合を考えることにします。
ボールが、シリンダーに写像によって、シンプレクティックに埋め込めていると仮定しましょう。
この時、によって、の複素構造も保たれるとします。(つまり、が成立するとする。*1
この時、と[\phi(0)]を含むような中のディスクの共通部分を[\phi]によって引き戻したものをと名付けることにします。 するとは仮定よりボールと整合的な複素構造を持つため、ボールのproperな2次元複素部分多様体になっています。 実はこれが①極小局面になっていて、②極小局面の単調性定理を使うと面積が1以上になることがわかります。 よって、以下が成立します:
これと同様のことを、がの複素構造を保たない場合に示すことができれば、Non-squeezing theorem の証明ができます。 そこでGromovが利用したのがJ-holomorphic map (概正則曲線)というものです。概正則曲線の理論と相性がよいように、シリンダーのディスクの部分を一点コンパクト化してとおき、が接束TM上のJ-不変な平面束上でnon-negative*2となるようなものを考えます。 このときGromovはJを適当に選べば、homology class の中に、リーマン球面からの概正則曲線が存在することを示しました。 あとはさっきと同じで、を考えると、これがproperな複素部分多様体であるのでが1以上であることがわかるという流れになります。
リーマン球面からの概正則写像があるという部分がおそらく一番難しいところだと思いますが、①極小局面になっていて、②極小局面の単調性定理を使うというのも初心者的には結構、そうなのか。。。と思うところでした。一旦流れがわかったのでよしとすることにします。(また、Non-squeezing theorem については触れることがあると思うのでその時に詳しく見ることにしましょう)