数学で英語を勉強するブログ

昔数学を嗜んでいた社会人が苦手な英語の勉強をするブログです。数学の話題も扱っていきます。

Schlenkサーベイ-Total Rigidity-その1

こんにちは!GiTaNです!
Schlenkのサーベイを読んでいきましょう!
以下で使用する記号の定義はこちらにまとまっております

さて、今回は埋め込みに関する3つの結果のうち1つ目を紹介していきます。(※証明ではない)
◆Total Rigidity
Ellipsoid  E(a,b) を Cylinder  Z(A) にシンプレクティックに埋め込むという問題を考えます。このとき Aをめちゃくちゃにでかくすると当然埋め込まれるはずなので、埋め込めるような Aの下限を考えることにシンプレクティック幾何学的な価値があることがわかるでしょう。
ここで、シンプレクティック埋め込みとはシンプレクティック形式を保つような埋め込みでした。(ざっくり言うと”面積の測り方”が変わらないように埋め込むということ)
同様に、シンプレクティック形式を保つような微分同相写像をシンプレクティク同相(symplectomorphism)と呼びます。例えば、(複素)座標を入れ替えたりすることはシンプレクティック同相です。シンプレクティック同相は、埋め込み可能性に影響を与えません。(シンプレクティック形式を変えないので)

また、埋め込む側( E(a,b))と埋め込まれる側( Z(A))のシンプレクティック形式を同時に拡大したり縮小したりする操作(\omegaを定数c倍する)をしても埋め込み可能性は変わりません。

以上を考えると、結局 Ellipsoid  E(1,a) を Cylinder  Z(A)に埋め込む問題を考えれば良いことになります。

次回は、この埋め込み問題について結果をなめていきます!